特殊鋼は、鋼にクロムやニッケルなどの元素を添加することで、硬度、強(qiáng)度、粘り強(qiáng)さ、耐摩耗性、耐熱性、耐食性等、用途に応じた特殊な性能を持たせた鋼です。自動車、鉄道、建設(shè)機(jī)械、エレクトロニクス製品や情報通信機(jī)器など、さまざまな工業(yè)製品の重要部品?基幹部品として使用されるため、高い品質(zhì)と信頼性が求められます。特殊鋼に求められるニーズは、最終製品の機(jī)能向上や環(huán)境負(fù)荷の低減などを背景に多様化?高度化の一途をたどっておりますが、當(dāng)社グループは、長年にわたって培ってきた「高清浄度鋼製造技術(shù)」をベースに、それらのニーズに的確に応える高品質(zhì)の特殊鋼製品を提供してきました。
　當(dāng)社グループの主要な最終需要先は、自動車、産業(yè)機(jī)械、建設(shè)機(jī)械業(yè)界等です。當(dāng)社グループの製品には、自動車メーカー等に直接販売されるものと、ベアリングメーカーや部品メーカー等へ販売され各サプライチェーンにおいて各種の部品に加工された後、最終的に自動車メーカー等へ納入されるものがあります。近年、競合他社の生産能力の増強(qiáng)や品質(zhì)?技術(shù)力の向上等により、特殊鋼業(yè)界における國際競爭は一層激しさを増しております。
　このような中、當(dāng)社グループでは、事業(yè)基盤の強(qiáng)化を通じた盤石な企業(yè)體質(zhì)の確立や研究開発?品質(zhì)競爭力の強(qiáng)化による技術(shù)先進(jìn)性の更なる追求、「高信頼性鋼の山陽」のグローバルブランド化の推進(jìn)等を通じて、厳しい環(huán)境の中でも持続的成長を追求してまいりました。製品の小徑化?小ロット化などへの対応、生産性や品質(zhì)の向上を目的とする當(dāng)社第２棒線工場のボトルネック解消投資を中心とした生産構(gòu)造改革投資を?qū)g行し、當(dāng)社取締役會機(jī)能の獨立性?客観性と説明責(zé)任を強(qiáng)化するために取締役に占める獨立社外取締役の比率を3分の１に高めるとともに、代表取締役社長（議長）および獨立社外取締役で構(gòu)成される役員人事?報酬會議を設(shè)置いたしました。また、當(dāng)社の強(qiáng)みである高清浄度鋼製造技術(shù)や基盤研究を活かし、EV化等新たな技術(shù)や需要動向を的確に捉えた新商品や技術(shù)等の継続的な創(chuàng)出を図るとともに、スウェーデンのOvakoやインドのMahindra Sanyo Special Steel Pvt. Ltd.の連結(jié)子會社化等を通じた海外事業(yè)展開などにより「高信頼性鋼の山陽」のグローバルブランド化を推進(jìn)しております。

　當(dāng)社グループを取り巻く経営環(huán)境は、新型コロナウイルス感染癥の影響で深刻な狀況となった世界経済の早期回復(fù)が望めないという極めて厳しい狀況です。また、生活様式の変化や先進(jìn)國と新興國の経済格差の拡大などにより、世界の産業(yè)構(gòu)造が大きく変化する可能性があります。
　こうしたなか、當(dāng)社グループといたしましては、いかなる事業(yè)環(huán)境においても、確実に利益を計上することができる一層強(qiáng)靭な企業(yè)體質(zhì)を構(gòu)築しなければならないと考えています。引続きグループ全體で、徹底した固定費の引き下げ、品種構(gòu)成改善や変動費コストダウンに注力し、マージンを確保し、収益力を高めてまいります。海外事業(yè)も一層強(qiáng)化し、今後想定される地産地消の増大への対応を含め、グローバルなネットワークを充実します。商品力?開発力をさらに強(qiáng)化し、強(qiáng)みである高清浄度鋼を軸に、コロナ後における各地域?各需要家の新たな要求にグローバルで応える技術(shù)先進(jìn)性を拡大するとともに、當(dāng)社?Ovako?日本製鉄の３社連攜による相乗効果の早期発現(xiàn)に引き続き注力してまいります。

　また、國連で掲げられたSDG’s（持続可能な開発目標(biāo)）や、ESG（環(huán)境?社會?ガバナンス）を重視する考え方が急速に広がっており、企業(yè)には持続可能な社會の実現(xiàn)に向けた貢獻(xiàn)が求められております。特に、気候変動問題は人類の存続に影響を與える重要な課題と認(rèn)識しており、當(dāng)社グループとしても従來からCO?排出削減に向けた燃料転換や省エネルギー対策などの取り組みを進(jìn)めてまいりました。2020年10月には経団連が主導(dǎo)する「チャレンジ?ゼロ」に參加し、脫炭素社會の実現(xiàn)に向けた取り組みを公表しました。引き続き、事業(yè)活動を通じた溫室効果ガス排出削減と脫炭素社會の実現(xiàn)への貢獻(xiàn)に向けた更なるイノベーションの創(chuàng)出を推進(jìn)してまいります。

　そして、當(dāng)社グループが持続的に成長していくために、もう一つ忘れてはならないことがあります。それは、全ての従業(yè)員が心身とも健やかであるということです。安全と健康は、ものづくり企業(yè)である當(dāng)社グループが事業(yè)活動を行っていくうえでの大前提であり、全てに優(yōu)先するものです。國內(nèi)外の當(dāng)社グループ全社で、社員一人ひとりが安全で健康的に働きがいのある仕事に日々取り組むことができる職場づくりに継続して取り組んでまいります。
　當(dāng)社は、“社會からの信頼”、“お客様からの信頼”、“人と人との信頼”の確立をめざす「信頼の経営」を経営理念とし、その実踐を通じた誠実?公正?透明な企業(yè)経営を推進(jìn)することによってステークホルダーの皆様との信頼を積み重ねることが、當(dāng)社グループが將來にわたって守っていくべき価値観であると考えております。
　 　當(dāng)社グループは、これからも「信頼の経営」の実踐を通じて、大きく変化する経営環(huán)境下においても自らの持続的成長を図るとともに、持続可能な社會の実現(xiàn)に貢獻(xiàn)し続けてまいります。本レポートを通じて、當(dāng)社グループの活動內(nèi)容をご理解いただき、一層のご支援とご助力を賜りますよう、お願い申しあげます。