山陽特殊製鋼株式會社（社長 武田安夫、本社 姫路市）は、環(huán)境負(fù)荷の大きい“鉛（Pb）”を添加せずに、従來材以上の材料特性を持つ、“鉛”フリーのマルテンサイト系快削ステンレス鋼「QS12E」（キューエス?ジュウニ?イー）を開発しました。

　“鉛”を使用していないため、グリーン調(diào)達(dá)化や有害物質(zhì)全廃を進(jìn)める各種分野のユーザーの要望に応えることができます。
 

　近年、電子?電気機(jī)器における特定有害物質(zhì)の使用制限を定めた「RoHS指令」をはじめ、環(huán)境負(fù)荷低減の観點(diǎn)から“鉛”は各分野で使用が避けられつつあり、今後、鋼材の“鉛”フリー化の要求はますます高まることが想定されます。當(dāng)社は、こうしたニーズと社會背景に応えるため、マルテンサイト系鉛フリー快削ステンレス鋼「QS12E」を開発しました。

【マルテンサイト系快削ステンレス鋼とは】

　醫(yī)療、食品、半導(dǎo)體関連など、クリーン環(huán)境で用いられる機(jī)械部品には「ステンレス鋼」が多く使用されます。その中でも、回転部品や支持部材等の強(qiáng)度が求められる用途には、「マルテンサイト系」ステンレス鋼が選ばれます。マルテンサイト系ステンレス鋼は、焼入焼戻しにより高強(qiáng)度化（高硬度化）できる特長があります。

　さらに、複雑かつ寸法精度の高い加工を施す必要がある場合には、優(yōu)れた被削性（加工が容易なように、削りやすさを高めた特性）を付與した「快削」ステンレス鋼が用いられることがあります。

【「QS12E」の特長】

1．開発技術(shù)：“鉛”の代わりに“硫黃”を使用

　「QS12E」は、快削元素として、“鉛”の代わりに“硫黃（S）”を添加しています。
通常、添加された硫黃は、鋼中で硫化物となり、耐食性を低下させます。しかし、「QS12E」では、成分を調(diào)整することで、硫化物組成を制御し、耐食性の低下を抑えています。
一方で、「QS12E」は、硫化物が分散して存在することで、従來鋼（“鉛”使用鋼）以上の被削性を?qū)g現(xiàn)しています（※右図參照）。

2．製品特長：高い被削性と耐食性、さらに高強(qiáng)度化も可能

　「QS12E」は、従來の“鉛”使用の快削ステンレス鋼以上の被削性を有し、耐食性にも優(yōu)れています。また、焼入焼戻しによって、高強(qiáng)度化（高硬度化）できるという、マルテンサイト系ステンレス鋼の特長も持ちます。このため、発錆を嫌う高強(qiáng)度部材に好適であり、特に重切削加工を受ける部品用途に適しています。

快削鋼イメージ。削りやすさを高めることで、
鋼材の加工を容易にしています。
 

QS12E	SUS416
発錆なし	発錆

耐食性試験結(jié)果例
（相対濕度90%，20⇔50℃×20回サイクル）